目の保養!?ではなく眼を保養!!『VDT症候群』

 
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新年を迎え、凛とした冷たい空気に身の引き締まる思いですがいかがお過ごしですか?
さて今月の【健康づくりWEBかわら版】をお届けします!


目の保養!?ではなく眼を保養!!『VDT症候群』


今やデスクにパソコンは当たり前になりました。それに伴って心身に不調を感じることも多いのではないでしょうか。
そこで今回は『VDT症候群』に関するお話です。

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VDT症候群とは


パソコンなどのディスプレイやキーボードなどで構成されるVDT(ビジュアル・ディスプレイ・ターミナル)を使った長時間の作業により、眼・身体・心に影響の出る病気で、別名“IT眼症”とも呼ばれています。


原因


  • 明るさ
    作業時に照明や外光がディスプレイに映り込んだり、画面が明るすぎたりすると、明るさの調整やピント調整といった“眼の機能”に負担がかかり疲れ目の原因となります。
    デジタルディスプレイから発せられるブルーライト(※)は、眼・身体・心に負担をかけると言われています。

 

  • 姿勢
    長時間同じ姿勢をとったり、机や椅子の高さ、ディスプレイ/キーボード/書類の位置関係/によって無理な姿勢や不自然な姿勢となることで、肩こりや腰痛などの原因となります。

 

  • 時間
    長時間のVDT作業は、眼の負担を大きくするだけでなく、肩や腰回りの筋肉の緊張が続き、肩こりや腰痛などの原因となります。

 

※ブルーライトとは
波長が380~500nm(ナノメートル)の青色光のことです。紫外線に近い波長を持つもので、角膜や水晶体で吸収されずに網膜まで達します。


症状


  • 心の症状
    頭痛/疲労感/イライラ/抑うつ症状/不眠/無気力状態/などの症状がみられることがあります。
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  • 眼の症状
    眼の疲れ/視力低下/かすみ目/物がぼやけて見える/痛み/充血/まぶたのピクピク/ドライアイ/などです。
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  • 眼以外の身体の症状
    首や肩のこり/倦怠感/首から肩や腕にかけての痛み/などの症状があります。慢性的になると、背中の痛みや手指のしびれなど、様々な症状につながります。 
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予防と対策① ~作業環境を整えましょう~


  • 目の位置から画面までは40㎝以上になるようにする。
  • 画面は、視線が水平より少し下向きになる角度にする。
  • 肘の角度は、90度以上でキーボードまで自然に手が届くようにする。
  • 椅子に深く腰をかけて背もたれに背を十分にあて、足の裏全体が床に接するようにする。
  • 書類と目の距離は、画面からの距離とあまり差がない程度に配置する。
  • 室内の明るさは、新聞の文字が無理なく読める程度を目安にする。
  • 室内は明暗のコントラストを少なくしたり、ブラインドやカーテンなどを利用したりしてまぶしくないよう調整する。
  • 天井/照明/窓光が反射しやすい家具などがパソコン作業時のモ二ター画面に映りこまないよう設置場所を工夫し、目に直接風が当たらないようにする。

予防と対策② ~その他~


  1. 1日の連続作業時間が長くなるほど、目に関する訴えが多くみられるようになります。他の作業を組み込むなど、連続作業は1時間を超えないようにしましょう。また、連続作業の間に10~15分の休憩をとるようにしましょう。遠くの景色を眺めたり、眼を閉じたりするとより効果的です。
  2. 時々適度に身体を動かして、緊張をほぐすようにしましょう。
    短時間しか休めないときは、キーボードやマウスから一度手を離し、身体の両側に両腕を垂らして手を休めるとよいでしょう。
  3. メガネやコンタクトは度の合ったものを使いましょう。液晶モニターが発する光「ブルーライト」から目を保護するパソコン専用メガネもあります。
  4. 食事は偏らないよう、バランスよく食べる事を心がけましょう。
    「アントシアニン」は抗酸化力が強く、紫外線の影響を受けやすい眼を守る効果が期待できます。ぶどう/ブルーベリー/赤じそ/レッドキャベツ/なす/などに含まれます。
  5. 異常を感じたら、早めに医療機関で診てもらいましょう。

最後に・・・


仕事で長時間のVDT作業になる場合は、プライベートでパソコンやスマ―フォンの利用を短くしたり、画面の照明を少し落とすなどして眼や身体を守りましょう。

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※今回の記事は次の資料を参考・引用して作成しました。

 

  • 「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」厚生労働省
  • 「VDT症候群」参天製薬HP 目の百科事典
  • 「VDT症候群について」ECP Medical Book HP
  • 「VDT症候群のさまざまな症状」ヘルスケア大学HP
  • 「ブルーライトとは」ブルーライト研究会HP
  • 「栄養成分バイブル」主婦と生活者出版

PDF版はこちら 【2018年1月】健康づくりかわら版.pdfをダウンロード


 

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