けんしん(健診・検診)を知る!受ける!活かす!

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平成最後の1カ月が始まりましたね。2019年度にチャレンジしたいことはありますか?
さて今月の【健康づくりWEBかわら版】をお届けします!


けんしん(健診・検診)を知る!受ける!活かす!


先月のかわら版2019年3月号で、労働者側にも健康診断を受ける義務が課せられているというお話をお伝えしました。
皆さんは健康診断や検診を受けていらっしゃいますか?
また、その結果を生活に活かせていますか?
そこで今回は、『健診・検診』に関するお話です。


けんしんを知ろう!


【健診】
「健康診断」や「健康診査」と呼ばれるものです。定期的に健康状態を確認し、健康上の問題がないかどうかを判断するために実施します。対象者や受診項目・頻度等が各種法律で規定されています。

 

<例>

  • 労働者:定期健康診断・雇入れ健康診断など。
  • 妊娠中の女性:妊婦健康診査。
  • 40歳以上75歳未満の方:特定健康診査。
【検診】

ある特定の病気にかかっていないかどうかを調べるための検査のことです。具体的には、がん検診や糖尿病検診、婦人科検診などがあります。自治体や健康保険組合にて、費用補助を設けているものもありますので、受けられる際には確認してみましょう

_

<例>

  • 胃がん検診:50歳以上、2年に1回
    _ 問診+胃部エックス線または胃部内視鏡検査
  • 大腸がん検診:40歳以上、年1回
    _ 問診+便潜血検査
  • 乳がん検診:40歳以上の女性、2年に1回
    _ 問診+乳房エックス線検査(マンモグラフィ)
  • 子宮頚がん検診:20歳以上の女性、2年に1回
    _ 問診、視診、細胞診、および内診
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けんしんを受けよう!


現在我が国の死亡原因第1位はがんです。医学の進歩により、がん全体の約6割は治るようになりましたが、進行した胃がんでは半数以上の方が亡くなっています。一方、早期に発見できれば、約9割が完治できると言われています。

 

例えば乳がんは、早期がんの大きさが約2㎝までです。検査で見つけることができるがんの大きさは1㎝以上、1㎝のがんが2㎝の大きさになるためにかかる期間は、1~2年程度です。
この1~2年という期間で早期にがんを発見していくために、がん検診や健康診断を受けることがとても大切になります。

 

また、死亡原因第2位は心疾患、第3位は脳血管疾患です。この2つはサイレントキラーと呼ばれている動脈硬化が原因で起こります。動脈硬化の要因には生活習慣が大きく関連しており、肥満や血圧・血糖・脂質の数値が高い、喫煙などがあります。1つ1つの数値は少し高いという場合でも、複数重なることで、動脈硬化のリスクは30倍以上にもなると言われています。健康診断では、こうした動脈硬化のリスクがないかどうかも確認し、生活を振り返っていくことが大切です。

 

その他身体に病気が隠れていないかどうかを定期的に確認していくことも健康診断の目的の1つです。健診・検診は定期的に受けるようにしましょう。


けんしんを活かそう! Q&A


健診・検診の結果、治療や再検査・精密検査が必要という判定だった場合には、医療機関にて検査・確認を行うようにしましょう。
健診・検診を活かすヒントとして、よくいただく質問を2つご紹介します。

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【Q】

過去に同じ項目で再検査の判定を受け、検査を受けたところ異常がありませんでした。今回も再検査の判定でしたが、受診しなくてもいいですか?
【A】

健診・検診は病気があるかもしれないという可能性を拾い上げ、医療機関で詳しく検査して、早期発見・早期治療につなげることが大きな目的です。そのため、同様の項目で再検査等の判定が続けて出る場合があります。その場合でも医療機関で検査を受けるようにしましょう。前年と同じ状態とは限りませんし、他の病気が隠れている場合もあります。
かかりつけ医がある場合には相談し指示を仰いでみましょう。

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【Q】

もともと持病があり、総合判定は「加療中」でした。この 場合は、現在の治療だけ続けていけば良いでしょうか?
【A】

各項目の判定はご覧になりましたか?総合判定が「加療中」であっても、各項目で見ると、治療や再検査・精密検査が必要な場合があります。その場合、項目に合った医療機関・診療科目を受診しましょう。かかりつけ医に結果をご覧いただき、必要な診療科目の医療機関をご紹介いただくことも良いですね。
健康診断等の結果は、各項目細かく見るようにしましょう。


最後に・・・


健康診断の結果、治療や検査が必要ではなくても、昨年より数値が悪くなっている項目はありませんか?その場合は、生活習慣を振り返ってみましょう。食生活はどうでしたか?活動量はどうでしょうか?
健康診断や検診を受けていただいたその日は、ご自身の健康と向き合っていただいた大切な1日です。その1日を残りの364日にしっかり活かし、健康管理にお役立ていただけますと幸いです。
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※今回の記事は次の資料を参考・引用して作成いたしました。
  • 厚生労働省 「平成29年 人口動態統計」
  • 国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方向けサイト
    https://ganjoho.jp/public/index.html
  • がん対策推進 企業アクション がん検診のススメ 第3版

PDF版はこちら 【2019年4月】健康づくりかわら版.pdf をダウンロード


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