乳がん検査

※検査結果とは日本予防医学協会が受診者様、健診ご担当者様にご報告している以下の【検査結果】に関するご説明です。

  • 受診者様宛の健康診断レポート
  • 健診ご担当者様向けの健康診断レポート控え(個人通知)
  • 健診ご担当者様向けの健康診断結果報告書、要管理者一覧表、受診者一覧表(ホチキス留めしてあるもの)
  • 健診ご担当者様向けの健康管理台帳  等

 

マンモグラフィ

乳房専用のレントゲン検査です。乳房全体をプラスチック製の板で挟み薄く伸ばしてレントゲン撮影します。この撮影により、初期の乳がんによる腫瘤(白い塊状の影)・石灰化(白い点状または線状の影)・局所的非対称性陰影(腫瘤ほどはっきりしない白い影)などの所見を発見します。これらの影は健康な乳房や乳がん以外の病気でもみられることがあります。そのため専門の医師が読影し、乳がんの可能性を判定しています。判定は下表のカテゴリー分類に基づき表示されています。カテゴリー345の場合には精密検査が必要ですので乳腺科を受診してください。

⟺ スクロールできます

カテゴリー分類 検査結果の説明 判定区分
カテゴリー1 異常なし 異常所見はありません。 A1
カテゴリー2 良性 異常所見はありますが、明らかに良性と診断できるものです。精密検査の必要はありません。 A2
カテゴリー3 良性
しかし悪性を否定できず
異常所見があり、良性の可能性が高いですが悪性(乳がん)も否定できません。精密検査を受けてください。 G2
カテゴリー4 悪性の疑い 異常所見があり、悪性(乳がん)の可能性が高いです。早急に精密検査を受けてください。 G2
カテゴリー5 悪性 異常所見があり、ほぼ悪性(乳がん)と考えられます。早急に精密検査を受けてください。 G2

※判定医の判断により、判定が変わることがあります。

マンモグラフィ検査所見

よくみられる所見 所見説明
石灰化
[せっかいか]
乳房内部に輝度の高いカルシウムが沈着したと考えられる部分が点状や線状の影にみられます。良性疾患でも悪性疾患(乳がん)でもみられることがあります。影の形状や分布範囲などをもとに悪性の可能性を判定しています。
腫瘤
[しゅりゅう]
白い塊上の影です。良性疾患でも悪性疾患(乳がん)でもみられることがあります。影の形状や濃度などをもとに悪性の可能性を判定しています。
局所非対称陰影(FAD)
[きょくしょひたいしょういんえい]
腫瘤ほどはっきりした境界をもたない白い影です。良性疾患でも悪性疾患(乳がん)でもみられることがあります。影の形状や周囲の乳腺の様子などをもとに悪性の可能性を判定しています。

※乳房の構成については 乳房検査の結果についてをご参照ください

 

乳房超音波検査

乳房の表面から超音波の機械をあて、内部の様子を観察する検査です。乳房内部の腫瘤の有無、大きさ、性状などがわかります。またその腫瘤が良性疾患(線維腺腫、のう胞など)か悪性疾患(乳がん)かある程度判別することが可能です。
一方でこの検査はマンモグラフィと違って、乳がんに特徴的にみられる小さな石灰化をみつけることは困難です。
そのため乳がん罹患率が上がる40歳以上の方はマンモグラフィを主に受け、乳房超音波検査は併せて受けていただくことをお勧めします。自覚症状がある場合や精密検査が必要と判定されたときは乳腺科を受診してください。
 

乳房超音波検査所見

よくみられる所見 所見説明
乳腺のう胞(疑い)
[にゅうせんのうほう]
乳管がのう状に拡張した状態です。乳管内部に水分がたまることが原因とされています。一般的に良性であることが多く、袋の中身はただの水分なので治療の必要はありません。
ただし、のう胞内に腫瘤(疑い)がある場合は良性の乳頭腫や頻度は少ないもののがんの可能性があります。
乳頭腫(疑い)
[にゅうとうしゅ]
乳管やのう胞内にできる乳管の表面の細胞が盛り上がって増殖するものです。乳頭から血性分泌物がでる原因になることがあります。一部に初期の乳がんとの区別が難しいことがあります。
乳腺線維腺腫(疑い)
[にゅうせんせんいせんしゅ]
30代位の女性に多い良性の腫瘤です。乳腺とその周辺の線維成分が共に増殖して、乳腺内に丸くて弾力があり触ると良く動くしこりができるのが特徴です。小さいものであれば治療の必要はなく、経過を観察します。
2cm以上になる場合や急に大きくなる場合は乳腺科の受診が必要となります。受診の要否は判定区分を参照してください。
石灰化(疑い)
[せっかいか]
乳房内部に輝度の高いカルシウムが沈着したと考えられる部分が点状や線状にみられる状態です。様々な原因で石灰化が生じますが、多くは良性であり放置しても問題ありません。しかし中にはがんに伴って生じる石灰化があります。精密検査受診の要否は判定区分を参照してください。
腫瘤(疑い)
[しゅりゅう]
乳房内で、他の細胞とは異なる組織の塊がみられます。良性・悪性いずれの場合もありますので詳しい検査が必要です。乳腺科を受診してください。
乳管拡張症(疑い)
[にゅうかんかくちょう]
乳管が拡張している状態です。乳腺の分泌過剰や、炎症によるもの、腫瘍などが原因で拡張します。多くは無症状ですが、乳頭から茶褐色や血液が混じった分泌物を生じる場合は、早急に受診が必要です。
乳腺症(疑い)
[にゅうせんしょう]
30~50歳代の女性によくみられるホルモンバランスが崩れることによって乳腺に生ずる様々な良性の病変の総称です。痛みを伴ったりしこりができることもあります。受診の要否は判定区分を参照してください。

 

乳房視触診検査

医師が目で乳房を観察してくぼみがないか、手で触れてしこりがないか、リンパ節が腫れていないか、乳頭から分泌物がないかなどを観察します。しこりを発見することで、乳がんを発見する可能性があります。視触診だけに頼っていると小さなしこり(乳がん)を発見できない可能性がありますので、マンモグラフィや乳房超音波検査と併用する必要があります。

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