胸部レントゲン検査

※検査結果とは日本予防医学協会が受診者様、健診ご担当者様にご報告している以下の【検査結果】に関するご説明です。

  • 受診者様宛の健康診断レポート
  • 健診ご担当者様向けの健康診断レポート控え(個人通知)
  • 健診ご担当者様向けの健康診断結果報告書、要管理者一覧表、受診者一覧表(ホチキス留めしてあるもの)
  • 健診ご担当者様向けの健康管理台帳  等

胸部レントゲン検査

胸部レントゲン検査は、胸部にX線を照射して、肺・心臓・両肺の間にある縦隔などの器官の異常を調べる検査です。
肺結核・肺炎などの肺の炎症、肺がん等の発見を主目的とします。精密検査が必要と判定されたときは呼吸器科専門医(大動脈・心臓の異常は循環器科)を受診してください。
※健康診断における胸部レントゲン検査は新型コロナウイルスに罹患しているかどうかを診断する検査ではありません。

心大血管以外の所見

よく見られる所見 所見説明
胸膜肥厚
[きょうまくひこう]
胸膜とは肺を包む膜で、その厚みが異常に増した状態が胸膜肥厚です。細菌やウィルス等による炎症が治癒した跡で、治癒像のひとつです。大半は心配のない所見(有所見健康)ですが、治癒像と言い切れないときに要経過観察または要精密検査とすることがあります。
硬化影
[こうかえい]
細菌・ウィルス感染等による炎症が治癒した跡です。大半は心配のない所見(有所見健康)ですが、治癒像と言い切れないときに要経過観察または要精密検査とすることがあります。
胸膜癒着
[きょうまくゆちゃく]
胸膜の一部が炎症のため癒着するもので、胸膜肥厚と同様に治癒像です。大半は心配のない所見(有所見健康)ですが、治癒像と言い切れないときに要経過観察または要精密検査とすることがあります。
線状影
[せんじょうえい]
種々の原因で、線状(1本、複数本)の陰影がレントゲン写真に写った状態です。心配ない(有所見健康)場合が多いですが、要経過観察または要精密検査とすることがまれにあります。検査着の写りこみの場合もあるので確認のため再検査とすることがあります。
索状影
[さくじょうえい]
線状影よりもやや太い陰影です。ほとんどの場合、炎症の治癒後にできる陰影です。
粒状影
[りゅうじょうえい]
粒状影はいろいろな原因で現れます。健常者でもこの所見がつくことがあります。じん肺検診では重要な所見です。要精密検査と判定されたとき及び息切れの症状があるときは呼吸器科を受診してください。
脊柱変形(側弯)
[せきちゅうへんけい(そくわん)]
胸部X線で脊柱も写ります。側弯症や変形性脊柱症などで変形が認められる場合に所見としてあげています。成人では大半は心配のない所見(有所見健康)ですが、受診の要否は判定区分を参照してください。
結節影
[けっせつえい]
過去に肺結核をおこしている場合や肺の腫瘍性病変の場合に見られる円形に近い陰影です。活動性肺結核や悪性腫瘍が否定できないときは精密検査を指示することがあります。
肺紋理増強
[はいもんりぞうきょう]
肺血管の陰影が異常に強調されている所見です。肺血管の写り方にはいろいろなことが影響するので健常者でもこの診断がつくことがあります。要精密検査の判定の場合は循環器内科または呼吸器内科を受診してください。
横隔膜挙上
[おうかくまくきょじょう]
片方または両方の横隔膜が通常の位置より上昇して見える場合です。肥満者ではお腹に脂肪が溜まり横隔膜を押し上げることがあります。種々の原因が考えられ、心配ない(有所見健康)場合が多いですが、要経過観察、要精密検査とすることもあります。
肋骨変形
[ろっこつへんけい]
先天性の場合または骨折後(いずれも有所見健康)のほかに、まれに骨を溶かす腫瘍性の病気を患った場合に見られます。
ブラ(肺のう胞) 肺組織の中に生じた気体が入った袋状のもので、破れて気胸を起こすことがあります。大きい場合は要経過観察とすることがあります。喫煙等は控えてください。
異常陰影 危険性や疾患の種類をこの段階で特定することができない異常な所見を認める時の診断で、精密検査が必要です。
石灰化像 細菌・ウィルス感染等による炎症が治癒した跡です。カルシウム等の沈着によるもので普通は心配ない(有所見健康)ですが、治癒像と言い切れないときに要経過観察または要精密検査とすることがあります。
気胸
[ききょう]
胸膜の一部が破れ、空気が胸腔内に漏れ出て、肺が圧迫された状態です。治療が必要です。呼吸器科専門医を受診してください。
気管支拡張像
[きかんしかくちょうぞう]
気管支の拡張した状態です。時々炎症が加わる場合があります。自覚症状(慢性的な咳・痰、呼吸困難、痰に血液が混じるなど)があれば専門医への受診が必要です。
人工的異物 手術による金属片やペンダントやネックレスなど、人工的異物による影が見える場合です。心配はありませんが、外装品が原因の場合は次回は必ず外してご受診ください。

 

心大血管所見

よく見られる所見 所見説明
大動脈硬化
[だいどうみゃくこうか]
大動脈が硬化している様子が見えます。いわゆる動脈硬化です。
主として年齢によります。日頃の生活習慣(食べ物、運動、嗜好)に気を付けてください。
大動脈拡大
[だいどうみゃくかくだい]
大動脈の径が正常範囲よりも太い場合をいいます。状態によって精密検査を指示することがあります。
大動脈弓突出
[だいどうみゃくきゅうとっしゅつ]
主として動脈硬化などで、大動脈弓の突出した状態をさします。状態によって精密検査を指示することがあります。
(大動脈弓とは心臓から上向きに出た大動脈が胸の中でカーブして下に向きを変える部分のことです。)
心形状拡大
[しんけいじょうかくだい]
肺野に対する心臓陰影の大きさの比(心胸比)が55%を超えている場合および、肺動脈幹や心房、心室が部分的に拡大している場合です。肥満者ではお腹に脂肪が溜まり心臓を押し上げて拡大と判定されることがあります。はなはだしい拡大や心形状変化を伴う拡大は精密検査を指示することがあります。

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