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朝晩に秋風を感じることも増え、季節の変化を少しずつ感じるころとなりました。

この時期は気温の変化にともなって、体調にも変化が表れやすくなります。

そんな「からだ」の状態を知る身近な指標の一つ、『血圧』に着目してみてはいかがでしょうか?



さて今月の【健康づくりかわら版】をお届けします!

 

見過ごしていませんか?働く世代に潜む高血圧症

 

バタバタと出勤し、会議や業務に追われ、疲れ切って帰宅する。そんな忙しい毎日を過ごしていると、自分の健康を後回しにしてしまいがちです。
特に働く世代は、血圧を上げる原因となるストレス・睡眠不足・食生活の乱れが重なりやすく、自分でも気づかないうちに血圧が上がっているケースが少なくありません。血圧が少し高くても「まだ若いから」「忙しいから」と見過ごしてしまうことこそが、実は一番のリスクです。

今回は、そんな働く世代に多い『高血圧症の4つのタイプ』に関するお話です。

血圧を測る女性
 

そもそも高血圧症とは?

 

高血圧というのは、血圧が高いという1つの症状です。たまたま測定した際に数値が高いときは血圧が高いといえますが、「高血圧症」とは言い切れません。
高血圧症とは、繰り返し測定しても血圧が正常より高い状態が持続する場合に診断されます。診察室や家庭内で繰り返し測定して、最高血圧が140mmHg以上、あるいは、最低血圧が90mmHg以上であれば高血圧症の診断になる可能性が高くなります。

高血圧症は大きく分けて一次性(本態性)高血圧と二次性高血圧があります。
一次性は原因が明確でない場合が多く、食塩の過剰摂取や肥満、飲酒、運動不足、ストレスなどの生活習慣や遺伝的な要素が深く組み合わさって起こると考えられています。
二次性は原因が明確で、甲状腺や副腎などの病気があり高血圧を起こすものをいいます。睡眠時無呼吸症候群でも二次性高血圧を合併します。

 

高血圧状態が長く続くと自覚症状がないまま血管を傷つけ(動脈硬化)、脳・心臓・腎臓の病気につながる可能性があります。こうした合併症を予防するためには、高血圧にならないように注意し、既に高血圧の人は血圧を正常化することが必要です。

考え込む男性
 

高血圧症のタイプ

 

① 生活習慣型(本態性高血圧)

日本では多くの方がこのタイプです。

外食やコンビニ食が多い、飲酒の機会が多い、運動不足、睡眠不足などの生活習慣が影響します。また、働く世代は昼食を急いで済ませたり、帰宅後の遅い夕食や晩酌が習慣になりやすく、その結果、内臓脂肪が増加することで血管に負担がかかり血圧が上昇しやすくなります。

まずは「塩分量の多い麺類の汁を残す」「階段を使う」「休肝日を作る」など、生活習慣の中でも小さな改善ができる行動から始めてみるとよいです。

② 特定の病気が隠れているタイプ(二次性高血圧)

腎臓病や甲状腺ホルモンの異常、睡眠時無呼吸症候群などが原因で血圧が上昇する高血圧で、原因を治療することで改善が期待できます。
「若い頃から血圧が高い」「薬を飲んでも下がりにくい」「いびきがひどい」などの場合は、このタイプの高血圧症が隠れていることがあります。

健康診断で血圧が高い状態が続く場合は放置せず、早めに医療機関へ相談することをおすすめいたします。

③ 健康診断や病院受診の時だけ高いタイプ(白衣高血圧)

自宅では正常値であるが、健康診断や病院受診の時に高くなるタイプです。
健康診断当日の緊張や不安、健診(医療)機関という環境そのものが影響して血圧が上がっていると考えられます。すぐに治療が必要とは限りませんが、このタイプの方は将来的に高血圧症へ移行しやすいことが分かっています。

「健康診断のときだけだから大丈夫」「病院だから緊張しているだけ」と安心せず、自宅でも定期的に血圧を測ることが大切です。

④ 自宅や職場で高いタイプ(仮面高血圧)

健康診断では正常でも、自宅や職場で血圧が高くなるタイプです。

特に、ストレス、長時間労働、睡眠不足、喫煙などが影響しやすいといわれています。
このタイプは見つかりにくい一方で、血管へのダメージの影響を長期に受けるため脳卒中や心筋梗塞のリスクは③(白衣高血圧)と比べると循環器病になりやすいことが知られています。
家庭で血圧を測定しない限り診断できないので起床時や帰宅後に自宅で血圧を測定し記録する習慣を身につけ、気になったらかかりつけ医に相談することをおすすめいたします。

 

今日からできる高血圧対策

 

高血圧対策には、適正体重の維持、減塩やカリウム摂取、適度な運動、睡眠の質向上など、日常生活の中で実践できる生活習慣改善が重要です。

・適正体重に近づける
・減塩を意識する
・野菜を毎食取り入れる
・1日10分でも体を動かす
・十分な睡眠時間を確保する
・飲酒量を見直す

こうした小さな取り組みが、将来の健康を守ります。

チェックリストを持つ女医
 

すぐにできるアクション~血圧チェック~

 

■ 家庭での血圧の正しい測り方

・血圧測定のタイミング
 朝:起床後1時間以内、排尿後・朝食前・服薬前に測定
 夜:就寝前に測定
 ※できれば毎日同じ時間帯で2回測り、平均値を記録すると◎

・血圧測定方法
 1. 椅子に座り、1~2分安静にしてから測る
 2. 腕帯/手首帯は心臓の高さに合わせる
 3. 腕帯/手首帯を巻くきつさは人差し指1本分が入る程度
 ※血圧計は上腕用や手首用をよく見かけますが、心臓に近くよ
  り正確な数値が分かる上腕用がおすすめです。

血圧を測る女性

■ 病院受診を検討すべき目安

次のいずれかに当てはまる場合は、医療機関への相談をおすすめします。

・家庭での血圧が「収縮期血圧135mmHg以上または拡張期血圧85mmHg

 以上」が1週間以上続く
・健康診断で「収縮期血圧140mmHgまたは拡張期血圧90mmHg以上」を

 指摘された
・血圧の数値が高血圧の基準に達していなくても、頭痛、動悸、息切れ

 などの症状がある

次のいずれかに当てはまる場合は、医療機関への相談をおすすめします。

・家庭での血圧が「収縮期血圧135mmHg以上または拡張期血圧85

 mmHg以上」が1週間以上続く
・健康診断で「収縮期血圧140mmHgまたは拡張期血圧90mmHg以

 上」を指摘された
・血圧の数値が高血圧の基準に達していなくても、頭痛、動悸、息

 切れなどの症状がある

病院・クリニック
 

最後に・・・

 

高血圧症は「ほとんどの場合、自覚症状がまったくない」ため、気づかないうちに進行していきます。
“血圧が高くなってきているかも!?”と気づいたときが改善のチャンスです。季節の変わり目の今だからこそ、自分の血圧に関心を持ち、家庭での血圧を測定することから始めてみませんか?
自分の血圧を知ることが未来の自分の健康を守る第一歩につながります。【CS】

OKサインをする女医
 

※今回の記事は次の資料を参考・引用して作成しました。

 

・日本高血圧学会高血圧管理・治療ガイドライン委員会 編.高血圧管理・治療ガイドライン2025.

 ライフサイエンス出版,2025.
・厚生労働省.令和5年国民健康・栄養調査結果の概要.
・日本高血圧学会HP https://www.jpnsh.jp/ (2026年8月14日閲覧)
・e-ヘルスネット(厚生労働省) 高血圧.https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/metabolic/m-05-003

 (2026年8月14日閲覧)

 
 

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