日本全国、マダニに注意ダニ!!

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   日本全国、マダニに注意ダニ!!
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近年、西日本を中心にマダニに咬まれることで起こる感染症「重
症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の報告が増えてきています。
マダニは春~秋にかけてが活動期のため、今の時期はより注意が
必要です。そこで今回は『重症熱性血小板減少症候群(SFTS)』に
関するお話です。

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★ 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは ★
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2011年に中国の研究者らによって発表された新しいウイルスによ
るダニ媒介性感染症のことで、ウイルスを保有しているマダニに
咬まれることで感染します。
2013年1月に国内で海外渡航歴のない方が罹患していたことが初
めて報告され、2015年5月現在122人の患者が報告されています。
60~80代の方の罹患が多く、死亡例も34人となっています。

 出典:「重症熱性血小板減少症候群」(国立感染症研究所)
http://www.nih.go.jp/niid/ja/sfts/3143-sfts.html
 
また、これまでに患者が報告されている西日本以外でもSFTSウイ
ルスを保有したマダニが見つかっており、全国的に注意が必要で
す。なお、SFTSウイルスに対しての有効なワクチンはありません。

●症状
SFTSウイルスを保有したマダニに咬まれてから6日~2週間程で
発症します。症状は発熱、消化器症状(食欲低下・吐気・嘔吐・
下痢・腹痛)が中心です。時に頭痛、筋肉痛、リンパ節の腫れ、
呼吸困難、歯茎からの出血や下血、意識障害などもみられます。
ただし、マダニに咬まれたことに気がつかない、刺し口が見当た
らない場合もありますので、症状が見られる場合は、すぐ受診を
しましょう。

●診断について
マダニに咬まれた後に上記症状があり、採血検査によって血小板
・白血球減少、血清酵素異常(AST・ALT・LDH・CKの上昇)を認め
た場合にはSFTSの感染を疑います。確定診断はウイルス学的検査
を行ないます。

●治療方法
有効な抗ウイルス薬などの治療方法はありませんので、症状に対
しての治療が主体となります。

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★ もしマダニに咬まれたら… ★
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マダニは固い外皮に覆われた比較的大型のダニで、吸血前は3~
8mm、吸血後は10~20mm程度と言われています。
マダニは皮膚にしっかりと口器を突き刺し、セメント質を出して
肌に固着し、数日から長いと10日間以上吸血します。吸血中のマ
ダニに気付き、無理に引き抜こうとするとマダニの一部が皮膚内
に残って化膿したり、マダニの体液を逆流させてしまう恐れがあ
るため、皮膚科などの医療機関で処置してもらいましょう。
また、マダニに咬まれた後、数週間は体調の変化に注意し、症状
がある場合は医療機関で診察を受けるようにしましょう。
なお、ペットなどの散歩後に、ペットの体表にマダニが固着して
いる場合は獣医師に除去してもらいましょう。ペットについてい
るマダニに触れても感染はしませんが、飼い主が咬まれる場合も
あります。

注意点:全てのマダニがSFTSのウイルスを保有しているわけでは
    ありません。また、マダニは、食品や衣類、寝具などで
    発生するダニとは全く種類が異なります。
 
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★ 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の予防方法 ★
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SFTSの予防としては、マダニに咬まれないようにすることが最も
重要です。マダニは森林や野山、裏庭、畑、あぜ道などに生息し
ていますので、野外活動時には以下の対策を心がけましょう。

●身を守る服装にする!
服の上からは咬まれないため、野外では腕・足・首などの露出を
少なくしましょう。
・首にはタオルを巻くかハイネックのシャツを着用する。
・シャツの袖口は軍手や手袋の中に入れる。
・シャツの裾はズボンの中に入れる。
・ズボンの裾は靴下や長靴の中に入れる。

●野外活動時の上着や作業着は屋内に持ち込まない!
ガムテープ等を使用し、服についたダニを取り除く方法もお勧め
です。

●虫除け剤を利用する!
日本では衣服に塗布して利用するツツガムシの虫除け剤が市販さ
れています。マダニを完全に防ぐわけではありませんが、一定の
効果が確認されていますので、その他の予防方法と組み合わせて
対策をしましょう。

また、野外活動後は必ず入浴し、マダニに咬まれていないか身体
をチェックするように心がけましょう。特にわきの下、足の付け
根、手首、膝裏、髪の毛の中などがポイントになります。

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★ 最後に・・・ ★
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今回は重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に焦点を当てましたが、
日本にはその他にも、回帰熱、日本紅斑熱、ライム病などマダニ
による感染症があります。マダニに咬まれないよう野外活動時に
はまず服装に気を付けましょう。ただし、気温が高い中、身体を
衣服で覆うことになりますので、熱中症予防も併せて行なうよう
にしましょう(前月号かわら版参照)。

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